無線の仕組み
無線LANの仕組みについてのポイントをまとめました。
無線LANはWi-Fiとも呼ばれ、その用語、チャンネル、アクセスポイント、ローミング、SSID、無線でのVLAN、等についての要点を表形式で纏めました。
もし良かったら、ご自由にご質問ください。

目次

無線通信の用語

用語説明
周波数
帯域
無線の伝送媒体は音声・データに関わらず、(多くの場合は)電波を利用しています。ラジオ・テレビの放送や携帯電話や警察・消防の無線等、様々な用途で電波が利用されていますが、周波数を変えることによって多くの用途での電波利用を可能にしています。帯域というだけあって、ある程度の幅を取る様になっており、送信側と受信側で同じ周波数帯域にしている必要があります。
チャンネル たとえばテレビでも、放送局ごとにチャンネルが割り当てられています。チャンネルとは、実は周波数のことなのです。周波数を合わせることによって複数の放送局電波を選択して送受信することが出来ています。
Wi-Fi(無線LAN)でも、1つの周波数帯域の中にチャンネルが十数個存在します。テレビと同じくチャンネルは周波数のことであり、チャンネル(周波数)を受信側と送信側で同じにすることにより通信が出来ます。チャンネルはある程度間隔をあけて使用する必要があります。また、直接周波数指定はできません。
電波
干渉
電波は家電製品(テレビや電子レンジ等)などからも、放出されています。それが障害になってしまうことがある。

無線チャンネル

周波数帯無線LAN規格チャンネル同時利用できるチャンネル数
2.4
GHz
802.11b/g/n1-13(日本のみ14が使用可)3個(日本のみ4個)、5チャンネル以上離れていること
5
GHz
802.11a/n/acW52(4個)、W53(4個)、W56(11個)8個(2007年以前)、19個(2007年以降)

通信方式

CSMA/CA CSMA/CDと似ていますが、該当の無線チャンネルが使用されているかを調べて、使用されていなければ少しランダムな時間をあけてからデータを送信します。無線では衝突を検知出来ません。
CSMA/CA with RTS/CTS CSMA/CA方式では存在に気付けず衝突が発生してしまう「隠れ端末」問題があります。
アクセスポイントにチャンネルの使用可否を問い合わせて衝突を防ごうとする方式になります。

無線LANのスループットを改善するためには

・アクセスポイントに最低転送速度を設定する。
・複数のファイルやフォルダをまとめてから送信する。
・データを圧縮して送信する。
などを気をつけることで緩和する場合があります。

アクセスポイントの速度低下の段階

規格速度低下の段階
IEEE 802.11b11Mbps、5.5Mbps、2Mbps、1Mbps
IEEE 802.11a54Mbps、48Mbps、36Mbps、24Mbps、18Mbps、12Mbps、9Mbps、6Mbps
IEEE 802.11g54Mbps、48Mbps、36Mbps、24Mbps、18Mbps、12Mbps、11Mbps、9Mbps、6Mbps、5.5Mbps、2Mbps、1Mbps

※無線の場合速度低下の要因として、距離(電波の入り具合)、及び 混雑度合い(同時に使用する台数等)、があります。

ローミング

レイヤ2ローミング

移動元と移動先のアクセスポイントが同じネットワーク

レイヤ3ローミング

移動元と移動先のアクセスポイントが違うネットワーク

ローミングの欠点

・APの切り替えのタイミングで通信が切れることがあります。
・再認証が必要な場合があります。
・IPアドレスが変更される場合があります。
・IEEE802.11の使用ではなく、メーカー独自仕様です。

ローミングの欠点を補う技術

ファストセキュアローミング再認証を高速に行う技術
モビリティIPとは別のアドレス(ホームアドレス)を使用してIPが変更されていないように見せかける技術

SSIDとVLAN

1つのアクセスポイントには複数のSSIDを割り当てることができます。
SSIDごとのセキュリティ設定をして、用途ごとに使い分けることができます。
VLANとSSIDを対応付けて、無線もVLANに参加できます。