IPv6については特徴、表記方法、スコープ、分割処理についての概要となります。
質問などありましたら、お気軽にどうぞ。
目次
リンクローカルアドレス
DHCPによるIPアドレスの取得ができなかったときに、169.254/16のアドレスが設定されることがある。ルーターによる転送を禁止されている。
ルート集約
第三オクテット | →共通部分 | →10進化 | →回答表記 |
1000 1010 | 1000 0000 | 128 | 192.168.128.0/17 |
1001 0010 | |||
1001 0101 | |||
0100 0110 | 0100 0000 | 64 | 192.168.64.0/18 |
0110 0100 |
IPv6
IPv4アドレスの枯渇問題を解決するために作られた。
128ビットのアドレスで、IPv4の2の96乗 倍のアドレス数となる。
(※2の96乗 = 79,228,162,514,264,337,593,543,950,336)
IPv6の特徴
アドレス数の増加と経路制御表の最適化
インターネットに適した階層構造となっており、IPアドレスを計画的に配布し、経路制御表が大きくならない様にしている。
ルータの負荷の低減
ヘッダ長を固定(40オクテット)、ヘッダの構造を簡素化、ルーターに分割処理をさせない、等によってルーターの負荷を低減している。
プラグ&プレイ機能
DHCPサーバーがない環境でもIPアドレスを自動的に割り当てる。
認証・暗号化機能
IPアドレスの偽造に対するセキュリティ機能の提供や、盗聴防止機能を提供する。
拡張機能としてマルチキャスト、Mobile IP
複数端末へ同時送信するマルチキャストや、移動端末においてアクセス場所に依存しない端末固有のIPアドレスを使用できるMobile IPを備えている。
IPv6の表記方法
- 128ビット
- 16ビットごとにコロン(:)で区切り8つのフィールドで表現。
- 4ビットごとに16進数で表記する。
- 1つのフィールド内で先頭の0を省略可能。
- :0:が2フィールド以上連続して続く場合には、コロンを2つ続けて(::)で表して省略することも可能。(但し、※1つのIP内で1か所のみ使用可)
IPv6の表記例
2進数
1111111011011100:1011101010011000:0111011001010100:0011001000010000:1111111011011100:1011101010011000:0111011001010100:0011001000010000
16進数
FEDC:BA98:7654:3210:FEDC:BA98:7654:3210
IPv6の0省略した表記例
2進数
0001000010000000:0000000000000000:0000000000000000:0000000000000000:0000000000001000:0000100000000000:0010000000001100:0100000101111010
16進数
1080:0000:0000:0000:0008:0800:200C:417A
↓
1080:0:0:0:8:800:200C:417A(各フィールドの先頭0の省略)
↓
1080::8:800:200C:417A(省略時)
IPv6のスコープ
グローバルユニキャストアドレス
IPv4のグローバルIPアドレスに相当する。全てのIPv6ネットワークで一意となる。ローカル、組織内、インターネット等スコープの制限はなくどこでも利用可能。
リンクローカルユニキャストアドレス
同一ネットワーク上の端末と通信する場合に使用するアドレス。ルーターによる転送を禁止されている。
ユニークローカルアドレス
IPv4のプライベートIPアドレスに相当する。異なるネットワーク上の端末と通信できるが組織内ネットワークでのみ有効なアドレス。
IPv6の分割処理
IPv6の分割処理は始点ホストでのみ行われ、ルーターは分割処理をしない。(経路MTU探索が必須。)
IPv6では最小のMTUが1280オクテットと決められている。経路MTU探索が出来ない機器では1280オクテットに分割して送信する。
次は、IP関連技術です。